問題
右の図のように、直方体ABCD-EFGHがあり、AB=AD=6㎝、AE=12㎝である。2点P,Qをそれぞれ辺BF,DH上にBP=DQ=3㎝となるようにとる。また、辺AE上に点RをCQ//PRとなるようにとる。
(1) 線分PQの長さを求めなさい。
押さえるべきポイントは
・BP=DQ=3㎝
PもQも3㎝上昇すると、BとDに重なるので、結局この問題は、線分BDの長さを求める問題だったということですね。
四角形ABCDは1辺が6㎝の正方形ですので、△ABDで、AB:AD:BD=\(1:1:\sqrt{~2~}\)より
BD=\(6\sqrt{~2~}\)=PQ
(2) 四角形CQPRの面積を求めなさい。また、直線CQと直線PRの距離を求めなさい。
ということで、線分QRと線分CPを赤線でつないだ図になります。
この問題の難解ポイント・・・、それは・・・、
この四角形は、正方形じゃありませんから!ざんね~~~ん
古っ!
えっ?なに?って思われた方、忘れてください。
では気を取り直して、この四角形はひし形です。
なぜひし形なのか?
1:各辺の長さは全て\(3\sqrt{~5~}\)
えっ?正方形やん。
ちゃいまっせ!
正方形になるためにはもう一個条件が必要でっせ!
「角が90度」っちゅう条件ですがな。
えっ?でも角は全部90度やん!
ほなら90度とちゃう証明しまっせ!
△CPQに注目しましょか。
CQ=CP=\(3\sqrt{~5~}\)
PQ=\(6\sqrt{~2~}\)
ちゅうことで、この三角形は二等辺三角形になりますね。
えっ?ほんなら直角二等辺三角形やんか!
まぁまぁ、焦りなさんな。
直角三角形になるんやったら「三平方の定理」が成り立つよね。
左辺=\((3\sqrt{~5~})^2+(3\sqrt{~5~})^2=45+45=90\)
右辺=\((6\sqrt{~2~})^2=72\)
左辺≠右辺なので、直角三角形ではなかったですね。
つーことで、
ひし形確定
ほんで、どうやって面積求めんのよ!って方のために前へ進めます。
その直角三角形でないことを証明した三角形CPQに注目します。
Sは、頂点CからPQに引いた垂線とPQとの交点になります。
CQ=\(3\sqrt{~5~}\)
QS=\(6\sqrt{~2~}×\frac{~1~}{~2}=3\sqrt{~2~}\)
三平方の定理より
\(
\begin{eqnarray}
CS&=&\sqrt{~CQ^2-QS^2~}\\
CS&=&\sqrt{~(3\sqrt{~5~})^2-(3\sqrt{~2~})^2~}\\
CS&=&\sqrt{~45-18~}\\
CS&=&\sqrt{~27~}\\
CS&=&3\sqrt{~3~}
\end{eqnarray}
\)
つーことで、高さが求まったので、△CPQの面積を求めます。
\(\begin{eqnarray}
面積&=&6\sqrt{~2~}×3\sqrt{~3~}×\frac{~1~}{~2~}\\
面積&=&9\sqrt{~6~}
\end{eqnarray}
\)
△RPQ≡△CPQなので、面積も同じになります。
よって、
\(
9\sqrt{~6~}×2=18\sqrt{~6~}cm^2
\)
線分CQと線分PRの距離を求める。
四角形の面積が求められたことによって、線分の距離はひし形の高さになりますね。
底辺×高さ$=$面積
\(
\begin{eqnarray}
3\sqrt{~5~}×高さ&=&18\sqrt{~6~}\\
高さ&=&\frac{~18\sqrt{~6~}~}{~3\sqrt{~5~}~}\\
高さ&=&\frac{~6\sqrt{~30~}~}{~5~}
\end{eqnarray}
\)
つーことで、2直線の距離は\(\frac{~6\sqrt{~30~}~}{~5~}\)ということになりました。
答え 面積 \(18\sqrt{~6~}cm^2\) 線分の距離 \(\frac{~6\sqrt{~30~}~}{~5~}cm\)
(3) 線分AFと線分PRとの交点をSとし、線分SFの中点をMとする。このとき、三角錐M-CQPの体積を求めなさい。
問題の通りに作図しますと、青線の通りの立体が浮かび上がりました。
正直、どこから攻めようか・・・悩みましたね。
悩んで悩んで、一つ前の問題に戻って、「なんでひし形の面積なんか求めさせたんや?」というところから考え直しました。
ひょっとして、ひし形の四角すいから体積を求めるのか?
そう思って、新たな線を引いてみました。
それが下の図です。
そうするとね、緑の三角錐が見えてきたんだよ。
面PQRとMとの距離さえ出せれば、体積出せるんやけどなあ・・・
ん?こ・こ・これは・・・
Qを頂点にして別の視点で見たら、高さが、線分DAと同じになるやんか!
い・い・いけるぞ!これは・・・
よし!後は△PMRの面積や!
△PRFに注目しよか。
線分BP=3㎝なんで、線分PF=9㎝やね。
線分ABが高さになるね。6㎝ですわ。
ほんなら△PRFの面積=9×6÷2=27
△PMRの面積はその半分ということになるので、\(\frac{~27~}{~2~}cm^2\)となるね。
こ・こ・こいつ、動くぞ。
\(\frac{~27~}{~2~}×6×\frac{~1~}{~3~}=27\)
つーことで、体積は\(27cm^3\)となりました。
この立体と、三角錐M-CQPは、体積が同じになるので、\(27cm^3\)